TOEIC参考書の選び方完全ガイド|スコアアップに効果的な教材

⌚ 2025年11月27日 公開（2025年12月2日 更新）

TOEICで目標スコアを達成するには、自分のレベルに合った参考書選びが最も重要です。
書店には数百冊もの教材が並んでいますが、実は選び方を間違えると学習効率が大きく下がってしまいます。

この記事では、公式問題集を軸にした教材の選定基準から、600点・730点・860点と目標別のおすすめ参考書、
さらに効果的な学習方法まで具体的に解説しています。

初心者から上級者まで、あなたの現在地に合わせた最適な一冊が見つかります。
正しい参考書を使って、最短ルートでスコアアップを実現しましょう。

TOEICの基礎知識

TOEIC試験で高得点を獲得するには、まず試験そのものの仕組みをしっかり理解することが重要です。

参考書を選ぶ前に試験の構成や必要な学習時間を把握しておくことで、自分に合った教材を見極められるようになります。

出題形式と配点

TOEICはリスニング約45分間・100問とリーディング75分間・100問の合計約2時間で200問に答えるマークシート方式のテストです。

リスニングとリーディングの各セクションの最低点は5点、最高点は495点で、合計点の最低点は10点、最高点は990点となっています。

TOEICの点数は統計処理によって算出されるため、各回の問題の難易度によって英語力の判定に差が出ないように、
より公平で信頼性の高い評価をする仕組みとなっています。

統計処理による独特の採点方式を採用しているため、1問5点という単純計算ではなくスコアが算出されます。

必要な学習時間と期間

TOEIC対策に必要な学習時間は、現在のスコアと目標スコアによって大きく異なります。

一般的に、スコアを100点上げるためには200〜300時間の学習が必要とされています。

例えば、現在のスコアが400点で600点を目指す場合、およそ400〜600時間の学習時間を確保する必要があります。

これらはあくまでも目安であり、学習方法や英語の基礎力によって個人差があります。

効率的な学習計画を立てるためにも、自分の現在地を把握したうえで目標設定をすることが大切です。

参考書選び

参考書選びで最も重要なポイントは、自分の現在のレベルに合った教材を選ぶことです。

レベルに合わない参考書を選んでしまうと、難しすぎて挫折したり、簡単すぎて実力が伸びなかったりする可能性があります。

まずは公式問題集や模擬試験を活用して、現在の実力を正確に把握しましょう。

現在のスコアより100〜200点高い目標設定をした参考書を選ぶことで、無理なく着実にスコアアップを目指せます。

また、リスニングとリーディングのどちらが苦手なのかを分析し、弱点を補強できる参考書を優先的に選ぶことも効果的です。

TOEIC参考書の選び方

TOEIC参考書は種類が多く、どれを選ぶべきか迷う方も多いです。

効率的にスコアを伸ばすためには、自分の学習目的やレベルに合った教材を選ぶことが大切です。
ここでは、参考書選びで押さえておきたいポイントを紹介します。

公式問題集

TOEIC対策で最も重要な教材は、公式問題集です。
公式問題集は試験を作成しているETSが制作しており、本番と同じ形式・難易度の問題に触れられます。

実際の試験と同じナレーターが音声を担当しているため、リスニング対策にも最適です。
まずは公式問題集を1冊解いて、TOEICの出題傾向や時間配分を体感することをおすすめします。

解説は簡潔ですが、問題の質が高く、繰り返し学習することで実力を着実に伸ばせます。
初心者から上級者まで、すべての学習者にとって必携の一冊といえるでしょう。

リスニング

リスニングセクションで高得点を狙うには、音声教材の質が重要なポイントになります。
米国・英国・カナダ・オーストラリアの4か国発音に対応した教材を選ぶことで、本番での聞き取りに慣れることができます。

音声のダウンロードやアプリ対応がある教材なら、通勤・通学中のスキマ時間も有効活用できます。
リスニング対策では、ただ聞くだけでなく音読やシャドーイングも組み合わせると効果的です。

公式問題集のほか、パート別に特化した問題集を追加することで、弱点を集中的に強化できます。

リーディングセクション

リーディングセクションでは、文法知識と速読力の両方が求められます。
Part5・6の文法問題対策には、頻出文法項目を網羅した問題集を選びましょう。

解説が丁寧で、正解だけでなく不正解の理由まで説明されている教材が理想的です。
Part7の長文対策では、ビジネスメールや広告など実際の試験に近い題材が収録された問題集が効果的です。

時間配分の練習も兼ねて、模擬試験形式の問題集で実戦感覚を養うことも大切です。

単語帳

TOEICでは、ビジネスシーンで使われる実践的な語彙が多く出題されます。
単語帳を選ぶ際は、TOEIC頻出単語に特化したものを優先しましょう。

目標スコア別に単語が分類されている教材なら、自分のレベルに合わせて効率よく学習できます。
フレーズや例文とセットで覚えられる単語帳は、実際の試験での応用力も身につきます。

音声付きの教材を選べば、リスニング対策と語彙学習を同時に進められて一石二鳥です。
毎日少しずつでも継続して取り組むことで、着実に語彙力を強化できます。

目標スコア別おすすめ

自分の現在のレベルと目標スコアに合った参考書を選ぶことが、効率的な学習の第一歩です。

ここでは初心者から上級者まで、スコアレンジ別におすすめの教材を紹介します。
自分に合った一冊を見つけてください。

初心者向け600点

TOEIC初心者や500点未満の方は、基礎から丁寧に解説された教材を選ぶことが重要です。

まず文法の基礎を固めるなら、頻出する6つの文法項目を段階的に学べる問題集が適しています。
英文法が苦手な方でも無理なくレベルアップできる構成になっており、全英文の音声付きで学習しやすい点が魅力です。

また、TOEIC全パートの攻略法を一冊で学べる総合対策本もおすすめです。
何から始めればいいか分からない方でも、パート別の特徴と攻略ポイントを押さえながら、実力アップの勉強法まで習得できます。

初心者向けの教材は、解説が丁寧で図解が豊富なものを選ぶと理解が深まります。
音声教材も活用しながら、リスニングとリーディングの両方をバランスよく鍛えていきましょう。

中級者向け730点

600点前後を取得している中級者の方は、実践的な問題演習と弱点克服に重点を置いた教材が効果的です。

本番に近い難易度の模試を複数回分収録した問題集を活用することで、実戦力を養えます。
解説動画付きの教材なら、講義を受けている感覚で学習できるため理解も深まります。

単語学習では、730〜800点レベルに必要な語彙を網羅した教材を選びましょう。
1日2分から取り組める構成になっているものなら、通勤や通学のスキマ時間を有効活用できます。

Part5の文法問題対策には、語彙問題に特化した問題集がおすすめです。
実際の出題傾向に沿った問題を大量に解くことで、解答スピードと正答率の両方を高められます。

上級者向け860点

800点以上を取得している上級者が満点や高得点を目指すには、難問対策と精読力の強化が不可欠です。

リスニングで満点を狙うなら、高得点者向けの難問を集めたドリル形式の教材が適しています。
正解根拠の解説だけでなく、トリッキーな問題の仕掛けや複雑なセンテンスの聞き取り方まで学べる内容が理想的です。

Part7対策では、長文を正確かつ速く読むトレーニングに特化した教材を選びましょう。
本番に近いクオリティの問題を2か月間計画的に解くことで、全問正解を目指せる実力が身につきます。

上級者向けの教材は携帯版のものも多く、スキマ時間での学習に適しています。
毎日短時間でも継続的に取り組むことで、さらなるスコアアップを実現できます。

TOEIC参考書で効果的な学習を

TOEIC参考書を購入したものの、どのように活用すれば効果的にスコアアップできるか悩む方は少なくありません。

参考書は正しい使い方をしてこそ真の実力が身につくため、ここでは具体的な学習方法を紹介します。

模擬試験

TOEIC本番で実力を発揮するには、模擬試験を使った実戦形式の練習が欠かせません。

参考書に収録されている模擬試験は、本番と同じ2時間で200問を解く練習に最適です。
時間配分の感覚をつかむためにも、必ず時間を計って取り組みましょう。

最初のうちは時間内に全問解けなくても問題ありません。
何度も模擬試験を繰り返すことで、自分なりのペース配分が見えてきます。

模擬試験を解いたあとは、必ず採点をして自分の到達度を確認します。
正答数からおおよそのスコアを予測できる参考書も多いため、目標までの距離を把握しながら学習を進めましょう。

復習と弱点分析

模擬試験や問題集を解いたあとの復習こそが、スコアアップの鍵を握る最も重要なプロセスです。

間違えた問題を見直すときは、単に正解を確認するだけでなく、なぜその選択肢が正しいのか、
他の選択肢がなぜ誤りなのかを理解することが大切です。

解説をしっかり読み込み、納得するまで考える時間を取りましょう。

また、正解した問題でも自信がなかったものや、勘で当たったものは復習対象に含めます。
確実に理解できている問題とそうでない問題を区別することで、効率的な学習が可能になります。

弱点が明確になったら、その分野に特化した参考書や問題集を追加で取り組むことも効果的です。
苦手パートを集中的に強化することで、全体のスコアを底上げできます。

スケジュール管理

TOEIC対策では、短時間でも毎日継続して学習することが何より重要です。

1日30分でも構わないので、毎日参考書を開く習慣をつけましょう。
通勤時間や昼休みなどのスキマ時間を活用すれば、忙しい社会人や学生でも無理なく続けられます。

学習スケジュールを立てるときは、試験日から逆算して計画を組むと効果的です。

例えば試験まで3か月あるなら、最初の1か月は基礎固め、2か月目は問題演習、
最後の1か月は模擬試験と総復習といった具合に段階を分けます。

また、学習記録をつけることもモチベーション維持に役立ちます。
ノートやアプリに毎日の学習内容と時間を記録すれば、自分の頑張りが可視化されて継続しやすくなります。

無理のない計画を立てて、焦らず着実に実力を積み上げていくことが、目標スコア達成への近道です。

まとめ

TOEIC参考書選びで最も重要なのは、現在のスコアと目標スコアに合わせた教材を選ぶことです。
どのレベルでも公式問題集は必須教材として優先的に購入すべきで、本番と同じ形式に慣れることがスコアアップの近道になります。

初心者は基礎文法と頻出単語の習得から始め、中級者は実践問題を繰り返し解いて時間配分を体で覚え、
上級者は難易度の高い問題に挑戦して細かいミスを減らしていく。

このように段階に応じた学習が効率的です。

参考書を買っただけでは意味がなく、毎日継続できる学習スケジュールを立てることが大切です。
模擬試験を定期的に受けて自分の弱点を把握し、間違えた問題を徹底的に復習することで、着実にスコアは伸びていきます。

音声教材を使ったリスニング対策と、頻出語彙を網羅した単語帳での語彙力強化を並行して進めることで、
リスニングとリーディング両方のセクションでバランスよくスコアアップが期待できます。

自分に合った参考書を見極めて、計画的に学習を進めていきましょう。